商品先物取引はサヤ取りで儲けろ

サヤ取りについて

 サヤ取りとは、限月間、商品間、市場間などで、同一方向へ値段が動く可能性の強い2つの商品を取引し「片方を“買い”、もう片方を“売る”」ということを同時に行い、価格差(サヤ)の拡大や縮小などを狙って利益を追求する取引手法です。

 両方とも同時に上昇(または下落)しても、一方は利益となり、もう一方は損失となるので「買いだけ(または売りだけ)で取引する場合よりもリスクを抑えることができると考えられています。つまり、相場の上げ下げは直接損益に関係なく、2つの商品間のサヤだけが損益にかかわってくるのです。ハイリスク・ハイリターンと言う印象が強い商品先物取引において、ミドルリスク・ミドルリターンの取引として注目されています。

 サヤ取りは上記のとおり、2つの商品の売り買いを「同時に行う」ことがポイントです。ただし、2つの商品間に時間差が生じると、その間に相場が変動してしまうことになりリスクが発生してしまう可能性があるので注意が必要です。商品先物取引には、「板寄せ取引」と「ザラバ取引」という2つの取引方法がありますが、当然、同時に注文を出すという観点から見ると、「ザラバ取引」のほうが好ましいといえます。ただ、「板寄せ取引」で行うときは、同場節で注文するように注意しましょう。

 さらに、サヤ取りは元本が保証された取引ではないので、安全を保証した取引ではないということを理解しておくことが大切です。また、サヤ取りで失敗する投資家の多くが、小さな利益を積み重ねていく根気が萎えてしまったり、価格差の変動をとるということの理解が徹底されていないことなどから、途中で挫折していまい一攫千金を狙ってしまうようです。基本的なポイントさえ抑えておけば、そんなに難しい取引ではないのですが、地道な作業を繰り返すことから、根気強さも必要な取引といえそうです。

サヤ取りに適した商品とは

 さて、それではどの商品がサヤ取りを行う場合に適しているのかポイントを抑えておくことが大切です。基本的な条件として、@サヤの拡大・縮小が大きくはっきりしていること Aサヤに一定の周期性があること B出来高が大きいこと などが考えられます。これらの条件がそろっていれば、収益を確保する可能性が高まってきます。

 逆に、サヤの拡大・縮小がはっきりせず小さいと、コスト以上の収益のチャンスが限りなく少なくなり、時間ばかりが経過して、かけた時間に見合った収益が見込めない(もしくはコスト負け)ことがあります。また、出来高がすくなければ、注文枚数が限定され、下手をすると、自分の出した注文枚数で価格を動かしてしまう危険性があり、サヤ取りに不利な状況を自分が作ってしまうことになりかねないのです。それと、状況によっては片方は注文が成立しても、片方が注文不成立という可能性もあるので、サヤ取りを行う商品間の出来高には十分注意しておくことが大切です。

サヤの変化と種類

 サヤには大きく「順ザヤ(当限から期先に向かうほど価格が高い状態)」と「逆ザヤ(当限から期先に向かうほど価格が低い状態)」と2つの区別があります。この2つがサヤ形態の基本です。その他、期中だけが高い「天狗ザヤ」や期中だけが安い「おかめザヤ」、全限月がほぼ同値である「同ザヤ」と呼ばれるものもあります。しかし、サヤの本来ある姿は「順ザヤ」といわれています。

 商品によっては、その時々の状況(天候や需給のバランスなど)からサヤが変化する場合があります。例えば、「順ザヤ」から「逆ザヤ」へと変化などが起こることがあり、過去の動きを検証していくと、こうした変化がある程度周期的に繰り返されている商品などがあります。

 サヤの変化と相場の天底転換には比較的一致することがあり、しかもあまりダマシが見られないといわれています。相場の天底はなかなか捉えることは困難ですが、サヤの変化は突発的な動きが少ないため、比較的変化に対応しやすいといえます。こうしたサヤの変化が起こることで、その変化を利用した取引が可能となるのです。

著者:黒川 厚page TOP

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