日本の商品先物取引

粗糖の変動要因について

 「東京粗糖」の価格変動を予測するには、指標となる「NY粗糖」の価格変動を予測することが重要であり、また、「粗糖」の需給要因を抑えることがポイントです。 粗糖とは、サトウキビを絞って糖汁を作り、不純物を取り除いた後、煮詰めて結晶させ、糖蜜を分離したものです。一般的には、粗糖の不純物を取り除いたもの(脱色、結晶させたもの)が私たちが目にする砂糖いわれるものです。

 砂糖は、熱帯から亜熱帯地方で生産されるサトウキビを原料とする「甘しゃ糖」と、寒帯地方で生産されるビート大根を原料とする「てん菜糖」があります。世界の砂糖の生産のほとんどは甘しゃ糖で、わが国の粗糖はほとんどタイやオーストラリアから輸入しています。

 *粗糖のことを「バラ」と呼ぶことがありますが、これは本船にそのまま積み込んで運んでくることを「バラ積み」と呼び、袋詰めにされる精糖と区別して呼ばれたことからそう呼ばれます。

粗糖の需要と供給について

 需要のポイントとしては、@ロシア、中国の動向(世界の国別輸入量を見ると、ロシア、米国、中国が上位を占めています。しかし、米国の輸入枠はわりと安定しているため問題は無いのですが、ロシア、中国は経済が高成長していることもあり、一時的に大量買付けをすることがあり、波乱要因となることがあります) A代替甘味料とエネルギー価格の動向(近年先進国ではダイエットブームから減少しています。これに対して発展途上国では人口増加や食生活の向上などで需要は増加傾向にあります。一方砂糖は、原油の高騰により、バイオエネルギーとしてのエタノールを採る原料で注目されたりしています)

 一方供給のポイントとしては、@サトウキビ、ビート産地の天候(サトウキビ(甘シャ糖)の主な生産国は、ブラジル、インド、中国、豪州、メキシコ、タイ、キューバなどで、これら産地の天候が甘シャ糖の生産を左右することになります。また、ビート糖は、そのほとんどが西欧及び東欧で生産(世界砂糖供給の約1/3を占めている)され、ロシアを含むヨーロッパの夏場の天候がビート糖の生産を左右することになります。) Aブラジルの輸出動向(ブラジルはサトウキビの主産地でありますが、サトウキビから砂糖ばかりではなく、アルコールも生産しており、アルコールの需要次第では思ったほど砂糖を輸出しないといったこともあります。更に輸出税率の変更等、砂糖輸出政策の変更もあるので、不安定要因となります。) Bインドの動向(インドは世界有数の砂糖生産国であり、世界最大の消費国でもあります。しかし、生産は安定せず、そのため安定的な輸出国ではなく、時に輸入に転じることもあり、同国の動向が大きな波乱要因となることもあります。) Cタイ、豪州の動向(世界最大生産国ブラジルは地理的に輸送コストが高く、国内への輸出量は少ない。代わって地理的優位からタイや豪州からの輸出量が圧倒的に多く、特にタイは国内最大の輸出国です。つまり、タイの生産や国政動向によって対日プレミアムが上昇/下落する事になり国内市場とNY市場とが、必ずしも連動しない場合もあります。)

粗糖の理論値価格の算出方法

 あくまでも参考ですが、NY砂糖の価格や為替(ドル/円)を使って東京粗糖の価格を予測する1つの手段としての計算方法です。必ずこの理論値になるとか、この理論値に近づくといったものではないので、たくさんある判断材料の1つとして考えてください。

 {(「NY砂糖」価格+0.1セント[保険料])×2204.6[トン換算]÷100[ドル換算]+20}×為替レート[ドル/円・円換算]

粗糖の取引要綱

 @取引種別 :ザラバ取引  A取引時間:【前場】09:00〜11:00  【後場】13:00〜15:00  B呼値:1000Kg C呼値の単位:10円刻み  D売買単位:50000Kg)(50倍) E限月:6限月(奇数月)

 *その他、証拠金や値幅制限は、相場状況で変わりますので事前に確認をすることをお勧めします。手数料も各取引員によって違いますので比較検討をお勧めいたします。

著者:黒川 厚page TOP

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